夏を迎え、新卒採用もいよいよ本格化、、
とはいえ、今年は年度初めからコロナの影響があり学校は休校、企業は活動自粛を余儀なくされました。
いつもの採用活動とは、学生側も企業側も大きく違っていると思います。
こうした状況下、企業側の求人数が減っていて、就職氷河期の再来とも言われています。

しかし、新卒で採用されることは、そこまで重要でしょうか。
ボクの経験でいうと、人生の中でそこまで重要ではなかったです。
転職が盛んに行われるようになったこの令和の時代に、新卒採用がうまく行かなくても悲観することないと思うのです。

コロナで採用中止・採用減となった企業は沈みかけた船

安定した企業には余裕資金がある

未だに感染者が絶えないコロナウイルス。
感染拡大防止のために、非常事態宣言が安倍総理からだされ、4月〜5月にかけて多くの業種で営業自粛とする企業がみられました。

新卒の新入社員は入社式こそ中止になったものの、ほとんどの学生は内定を取り消されることなく入社できたようです。

個人経営や中小企業は別として、経営が安定している企業は、おおよそ3ヶ月ほどの余裕資金を蓄えているので、内定を取り消すことなく経営できます。
たとえば、ディズニーランドを運営するオリエンタルランドでは1年以上自粛しても大丈夫なほどの資金を蓄えています。

ボクらのような個人経営の会社では、余裕資金はほとんどありません。
社員を迎えいれる暁には、それなりの余裕資金を蓄えておきたいです。

しかしながら、コロナでの営業自粛により、経営が苦しい会社では経営状況を余談の許さない状況に追い込まれてしまいました。
そのため、2021年度の新卒採用に影響が出てきそうです。

企業は人材こそが宝です。
その大事な社員をカットしたり、新入社員の採用を中止したり、コロナの影響で企業がこのような状況になってしまったら、先は長くないでしょう。
金融機関から融資を受けてでも、従業員を流出させてはダメです。
優秀な社員には、なかなか巡り会えませんから。

企業が社員を大事にしなくなったら、会社は終わりだと思っています。
それだけ、企業にとっては社員は大切です。

コロナで寿命が早まっただけ

コロナにより自粛が余儀なくされ、経営が行き詰まってしまった会社は、この先いずれ経営の危機が訪れていたはずです。

たとえば、上場企業であった「レナウン」は日本のアパレル業界・上場企業としては初めて“コロナ破綻”となってしまいました。
レナウンは老舗のアパレルメーカーではありましたが、バブル崩壊から30年以上も業績不振に悩まされていました。
もちろん、コロナによる百貨店や小売店の営業自粛が引き金となったとは言えますが、これを機に民事再生法を申請したのでしょう。
もはや、上場企業であっても、従業員数の多い大きな会社であっても、経営の実態はもはやボロボロのところも多いのではないかと思います。

コロナによって、弱体した会社が可視化されたような気がします。
来年の採用が中止になったり、大幅に人数が削減された企業は、弱体化していると言えます。
むしろ、こうした会社は先が見えてしまっているので、避けるべき会社だと思います。
逆にいうと、こうした弱体化した会社が目に見えてわかるので、採用活動してる方にとってはよかったのではと思ったりします。

儲かっている会社は常に人手不足

人口ピラミッドが逆三角形になりつつある今の社会、会社の生き残りは社員にかかっています。
会社を支えているのは人材です。
優秀な人材を確保できなくなれば、会社は終わってしまうでしょう。
成長を続けている会社は仕事がたくさんあるので、常に人手不足の状態です。
優秀な人材を確保するために、今がチャンスと考えているかもしれません。

今までは社員は会社に雇われているという感覚でありましたが、これからは社員が主役になってくるでしょう。
社員に寄り添える会社じゃないと、生き残っていけないと感じています。

終身雇用とともに新卒採用も終わる

終身雇用は夢のあと

2019年5月、トヨタの豊田章男社長が終身雇用の継続は難しいとコメントしました。
そして、経団連の中西宏明会長も「もう守れない」と話しています。

つまり、終身雇用の終了が始まりました。

終身雇用は成長している状態でなければ、維持していくのが難しい制度です。
そして若手が多く、年配が少ないというピラミッド型になっていないと機能しません。
いまでもこの状況を保っている会社がどれくらいあるでしょうか。
社員構成をみると、団塊の世代や第二次ベビーブームの世代が多く、若手が少ないというような企業が多いのではないでしょうか。
特に大企業ほど、その傾向が大きいかと思います。
終身雇用は若い人が安い給料で稼ぎ、年配は管理職という名で若者の稼ぎから給料をいただくというシステムになっています。
終身雇用で年配の管理職がどんどん増えてしまっては、このシステムは成り立たないのです。

社会が変われば、システムが変わる

30年もこのシステムで行われてきましたが、今の日本ではもはや限界です。
いまの一流企業に新卒で入社できたとしても、大手企業が安泰である保証もないですし、終身雇用も崩壊していて、いつまでも社員でいられるかわかりません。
こうした現状を受け、会社のシステムも代わっていかなければなりません。

採用もグローバル基準へ

日本にとっては当たり前であった終身雇用ですが、海外では事情が違います。
そして、採用方法も日本のような新卒の一括採用ではないんです。


欧米諸国の採用はこんな感じ

  • 実績・実務経験重視の実力主義
  • 通年採用
  • 終身雇用はない
  • 優秀な生徒は起業も

新卒も中途のボーダーがなく、起業の需要があればいつでも就職可能なのが特長。
即戦力が求められているので、スキルアップが欠かせません。

海外ではむしろ大企業や上場企業に勤めているという「企業ブランド」よりも、個人のスキルアップを重視する傾向にあります。

企業という集団から、個を重んじる社会に

だからこそ、海外の学生は勉強やスキルアップへの意欲や野心が高いように思えます。

転職なんて怖くない!やりたい仕事をしよう

終身雇用の崩壊が始まったことで、日本でもいよいよ転職が常識になります。

先に「終身雇用を維持するのは難しい」と発言したトヨタでは、総合職の採用の構成を変更すると説明しています。
総合職に占める中途採用を1割→3割へ
中期的には中途採用を5割へ

日本の代表的な企業であるトヨタが動けば、他の企業が追随することが予想されます。
こうした動きはすでに遅い方で、IT企業ではすでにこうした取り組みがおこなわれています。

転職することでキャリアアップを目指し、年収をアップすることがさまざまな業界でスタンダードになっていくでしょう。

ボクはこれまで5回の転職をしています。
ありがたいことに、転職することで年収はアップしてきました。
一流企業のサラリーマンと比べたらぜんぜん高くはありませんが、普通に暮らしていける金額です。
転職活動で自分を売り込むことは、自分のスキルを客観視することができるし、市場価値を確認することもできます。

そして、何より言いたいのは、仕事が嫌になったらやめればいい

ストレスで自分を見失ってしまったり、生活が辛くなってしまったら、仕事を一度仕事を辞めてしまってリセットしていいと言いたいです。
転職は負け組だとか、キャリアに不利といったマイナスな面ばかりが目立っていましたが、転職はとても良い選択だとボクは思います。
ストレスこそが人間にとって、最も悪だと思っています。

フリーでも会社員でも仕事は自分でつくる

自分で仕事を生み出せれば、会社に属している・いないは関係なく、お金を稼ぐことができます。

新卒で就職できなくても悲観することはありません。
今日の常識は明日には非常識になっているかもしれません。
それぐらい社会のスピードは早くなっています。

仕事を自分でつくり、稼ぐことができれば、いつでも企業から求められます。
もちろん、フリーでも稼げます。
これから個のパワーが重要視されます。
会社に頼らなければ、新卒で採用される必要性もないのかなと思います。

コロナが収まらず、思ったように就職活動ができていないのではないかと思います。
でも、新卒採用がすべてではありません。
ボクは新卒で入社した会社を半年で辞めました。
でも、いまでは別の業界でそれなりに働いています。

いまはこうした状況を悲観せずに、スキルアップに努めてください。
自ずと道は開かれます。