これからデザイナーを志す人!
広報に配属されて、デザインをやらざる負えなくなった人!
デザインって難しいと思われているかもしれませんが、
ポイントを押さえればデザインは難しいものではありません。
もちろん、テクニックを覚えてしまえばセンスも必要ないんです。
今回はデザインの基本「4大原則」を
グラフィックデザイン歴25年の現役デザイナーが解説します。
1. 近接 Proximity
2. 整列 Alignment
3. 強弱 Contrast
4. 反復 Repetition
近接 Proximity
近接とは「関係する情報を近づけて配置する」ということです。
人間の心理では、関係性の近い要素は距離が近いと認識されています。
そのため、要素と要素の位置関係を近づけることで視覚的に関連性が高いものと思わせることができます。
たとえば、このレイアウトをみると、文字がどっちのイラストのことなのかわかりずらいと思います。
これは文字が上下どっちのイラストとも同じぐらいの距離にあるからです。
では、このレイアウトではいかがでしょうか?
文字とイラストが近接の配置されたことで、イラストと文字がリンクされたと思います。
これが、「関係する情報を近づけて配置する」という「近接」の原則です。
ポイントはモノとモノの間の余白。
余白の広さにより、関係性のあるものとそうでないものを認識することができます。
近接を意識して余白あけて配置すると、関係性が薄くなります。
余白の関係性がはっきりとしていれば、パッと見でも その属性が判断できます。
整列 Alignment
整列とは「要素に一体性を持たせるために、意識的に整列して配置する」ということです。
要素の間に引かれた見えない線(グリッド)に要素を揃えることで整理され、安定したビジュアルとなります。
情報が整理されると、全体的にすっきりまとまった印象になります。
逆に、要素が凸凹な不揃いな印象は、人に不安な要素を与えてしまいます。
情報を信頼性の高いものであることを伝えるには、安定した印象が必要となります。
また、紙面の中では「左揃え」「右揃え」「中央揃え」のいずれかで統一してください。
揃えがバラバラだと非常に不安定で、視線が落ち着かないレイアウトになってしまします。
まだ経験が浅いうちは、このルールに従ってください。
自分が良いと思ったデザインに、定規をつかって線を引いてみてください。一見、整列されていなさそうなレイアウトでも、良いデザインでは隠されたグリットの中で要素が整列されています。
強弱 Contrast
強弱とは「要素に大小のアクセントをつけ、情報の優先度を明確にする」ということです。
見出しは大きく強調、本文は小さく表示する。
こうした要素の強弱で情報の優先度を読み手側に伝えることができます。
大きさの強弱、ウェイトの強弱、カラーの強弱がないレイアウトでは、優先度が曖昧でどれから順番に見ていっていいかわからなくなってしまいます。
読み手側がなんの迷いもなく、紙面を読んでもらうためにも、要素の強弱を意識して、優先順位を示してあげることが大事です。
強弱により要素の違いをハッキリとすることで、デザイン全体にメリハリがつき、単調なものに動きがでて、見る人を惹きつけるデザインになります。
強弱を大きくつければダイナミックに、控えめにすると整然とした安定したデザインとなります。
反復 Repetition
反復とは「要素を一定のルールで繰り返す」ということです。
同じ紙面の中で、同じ要素を繰り返して使うことで、全体のリズムが良くなるうえに、一貫性が生まれます。
反復されるものは、関係性の近いものであることも理解されます。
見出しを統一したり、要素をブロックとして統一して、これらを反復して使います。
「この情報の要素はこのカタチ」ということを読者に認知してもらうことで、紙面が読みやすくなります。
デザインを読みやすく、美しく見せるコツは、統一したルールを貫くこと。
これらの4大原則に則ってデザインするだけで、ある程度読みやすくきれいなデザインになります。
ここで解説したことはデザインの本当に基本の部分です。
そこからもう一歩踏み込んだデザインにするためには、さらなるテクニックが必要となります。もっとデザインが上手になりたい人は、どんどんテクニックを覚えましょう。