集客は企業や店舗の経営において重要な役割を担っています。
しかし、いざ中小企業が集客をしようと思ったときに、どんなことをしたらいいかとても悩みます。なぜなら、種類がたくさんありすぎるからです。
さらには、マーケティングという言葉がいまいち明確になっていないからです。
この業界に25年もいるボクが、集客方法の種類と集客のコツを解説します。
紙媒体
折込チラシ
数年前まで集客といえばチラシというぐらい主流の媒体でしたが、Web媒体が一般的になり、スマホが普及した現在ではその勢いは衰えています。
新聞が当たり前の時代では、すべての家庭に届けられる貴重な集客方法だったのですが、最近では若い世代では新聞自体の購買数も下がってて、あまり効果的とは言えません。また、マス媒体である折込チラシはターゲットを絞って配布することはできません。ほとんどのチラシがターゲットユーザーに届くことなく捨てられてしまいます。
しかしながら、商圏がそれほど広くない商店やショップ、美容院、飲食店などの地域密着型のビジネスでは、折込チラシはまだまだ有効な手段だと思います。範囲に限界がないことがWeb媒体のメリットですが、地域密着型のビジネスではそれが逆にデメリットとなります。限られた範囲内に向けたマーケティングがおこなえるのが折込チラシのメリットです。
また、QRコードやアドレスを記載することで、Webメディアとの連携が可能となります。
ポスティング
ポスティングは、折込チラシよりもさらに狭いエリアを対象にした集客方法です。そのため、印刷部数も少なく済みますので、少ない予算から可能です。
ポスティングは対象となる地域に配布することができるので、リーチの精度も必然と高まります。
チラシ同様、ポスティングもファーストインプレッションが大切です。最初に見られるのは数秒。そこで手にとってもらえるか捨てられてしまうか、判断されます。そのため、ビジュアルとメインコピーが重要です。
DM(ダイレクトメール)
ダイレクトメールは顧客リストからターゲットとなる方へチラシやリーフレットを郵送する集客方法です。当然、郵送するためチラシなどに比べてコストがかかります。また、封入作業や宛名書きなどの手間もかかります。
しかし、顧客リストなどから対象となるターゲットに、確実にリーチできるため反応率が折込チラシやポスティングに比べて反応率が高まります。
FAXDM
ターゲットとなる企業に一斉FAXする集客方法です。一般家庭への送信は受信許可がなければ不可ですので注意してください。
FAXDMは送る側は電話料金しかかからないので、コストは少なく済みますが、受け取る側の用紙を無断に使うことになるので、繰り返し行うとクレームを受けることとなります。ビジネスマナーに注意して行いましょう。ターゲットには届きやすいですが、担当者にまで届くかは難しいところです。
直接アプローチ型
ビジネスセミナー
あなたの会社のサービや商品に関するセミナーを開催し、セミナー終了後に製品やサービスを販売する集客方法です。無料であったとしても、セミナーに参加した方は興味をもって集まった人達なので、成約率はかなり高いです。
このように高確率のセミナー販売ですが、どちらかというとセミナーの参加者を集めるほうが難易度が高いです。ビジネスセミナーでは、有益な情報を参加者に与えられるような内容のセミナーであることが大前提です。セミナー参加する人をいかに集めるかが鍵となります。
知人からの紹介
知人を介して仕事を紹介してもらう集客方法。
紹介案件は最強の集客方法と言っても過言ではないです。紹介されるということは信用されているからこそ。紹介された側も安心して製品やサービスを購入できるし、仕事をお願いしたりすることができます。
このような事があるので、いつでも自分がどんな仕事をしているかとか、こんな実績があるなどの仕事の話は大いに人に話してください。もちろん、知人には常識の範囲内で仕事の紹介をお願いするのもいいと思います。
電話営業(集客)
顧客リストから一件一件電話をかけて集客する方法です。電話営業は現在ではあまり好まれて使われている手法ではありません。なぜなら、電話を受けたお客様に嫌がられるからです。
断られるのが当たり前の電話営業は、かける側も受ける側も苦痛なので、おすすめはできません。なかには興味を持って話を聞いてくれるお客様もいるかもしれませんが、確率から考えると非効率な集客方法といえます。
メール営業
名刺交換をした方やターゲットリストから抽出した企業などに、メールを送る集客方法です。こうしたメールは1日にかなりの件数が届ことがあります。このメールの中から、自分が送ったメールを読んでいただけるかが重要です。
名刺交換した人に対してメールを送ったのであれば、過去にお会いしたことがある方ですから、相手にニーズがあれば返信をいただける確率は高いです。
これまで、お付き合いのない企業にメールを出した場合は、確率は低くなりますが電話営業より、返信率は高く試算されています。
Web媒体
Webサイト
Webマーケティングの中心となるメディア。集客の流れとしては、お客様に自社のホームページを閲覧していただき、さらには「お問い合わせ」や「お申込み」を獲得します。
Webサイトを閲覧し、お客様の側からアクションを起こしてもらえれば、購入や成約につながる確率はかなり高くなるといえます。そのためには、Webサイトへ多くの訪問者を呼び込み、閲覧数を増やすことが必要となってきます。
ホームページは検索サイトからの訪問がほとんどです。そのため、検索サイトからの流入を増やすSEO対策が注目されます。
インターネットが普及したこの時代、Webメディアはマス媒体よりもその集客力は高くなっています。通常、仕事をする上で何か困ったことや知りたいことがあれば、今は検索することから始まります。もちろん業務上の改善やコストダウンに関することなど、ほとんどあらゆることが検索することから始まります。それだけ検索サイトはWebマーケティングにおいて強い影響力があります。
ランディングページ
ランディングページはLPともいわれ、通常のホームページよりも、セールスレターやチラシ近い内容の構成となっています。つまり営業のセールストークをそのまま上から展開する構成です。ランディングページは話の道筋を順序立てて展開しており、最終的には「お問い合わせ」や「ご購入」といったコンバーションにつなげます。こうした訴求力の高さがランディングページのメリットです。
ランディングページは通常リスティング広告やWeb広告にひもづき、多くはそこから流入しています。広告で費用をかけたとしても、ランディングページはすぐにセールスを始められるので、コンバージョン率は高いものとなります。
オウンドメディア
最近、最も注目されているのがオウンドメディアです。これらはブログやWebマガジンのような読み物をコンテンツとしたメディアです。
ターゲットとなるユーザーに対して、その人が興味がある有益な情報を発信し集客。こうした有益な情報の発信はGoogleがガイドラインに謳っていて、世の中のホームページ求めています。それに応えることが、最近のSEO対策では主流となっています。
ハウツーやケーススタディなどを掲載し、ユーザーの満足度が高いコンテンツにすることで、ファンをふやすことも可能ですし、検索結果の順位もあがります。
SNS
代表的なSNSといえば、Twitter・facebook・Instagram・Youtube・LINE公式などがあげられます。こうした、SNSを使った集客方法です。無料で始められるので使われている企業も多いかと思います。
SNSはそれぞれの特性があり、集客のコツも変わってきますが、どれもオウンドメディアと同じで優良なコンテンツを発信することが大切です。内容が薄いと読んでくれるユーザーもいませんが、有益な情報をお届けすることで信頼され、フォロワーが増えていきます。
こうしたSNSは毎日コツコツと続けていくことも重要です。常に発信しつづけることで、露出が増え投稿が拡散していきます。フォロワーが増えてくれば、企業ホームページやランディングページ、オウンドメディア、ネットショップまたは店舗営業をしていれば実店舗などにユーザーを誘導することができます。
Web広告
ネット上で展開する広告がWeb広告です。Web広告では、マス媒体ではできなかった細かいターゲティングができるのが特長です。ユーザーの地域・年齢・性別といった基本データから、興味関心やWebサイトの閲覧・検索・行動履歴などの細かいセグメントで広告を配信することができます。さらには、効果測定がしやすい仕組みになっておりPDCAサイクルで改善を繰り返して運用することができます。
Web広告は、リスティング広告、ディスプレイ広告、アフェリエイト広告、バナー広告、SNS広告などが主ですが、ターゲットや目的に合わせて選ぶことができます。いまやWeb媒体の広告費の割合がテレビや新聞などの媒体を抜いてトップとなりました。これだけWebが人々の生活に密着していると言えるでしょう。
まとめ
このように、集客といってもたくさんの種類の集客方法があります。中小企業にとっては集客することは、経営においてかなり重要な役割になっています。企業活動の生命線であり、会社の売上を左右します。
そのため、集客をどのようにするかは、自社のターゲットとなる人物像や販売方法、特性などをじっくり調査し、選択することが大切になります。現在はひとつのメディアにこだわらず、それぞれのメリットを組み合わせたクロスメディアで集客するのが、効果的です。